Part2 ミツバチの巣の形の謎
(前回から引き続き、蜜蝋について話していきたいと思います。)
現在、スマートフォンは日本人にとってなくてはならないものになっています。
NTTドコモ モバイル社会研究所調べによると、日本人のスマートフォンの保有比率は、2010年に4.4%だったのが、右肩上がりで上昇し、2024年に97%に達しました。便利なスマホのお陰で、遠くに住んでいる方や待ち合わせの時にすぐ連絡が取れるようになったのは革命的な事だったと思います。
さて、ミツバチもスマホのように生活する中でお互いに情報を伝達し合わなければなりません。ミツバチの巣の中は、すし詰め状態であり、人間でいうところの満員電車のような状態に似ています。しかも、巣の中は真っ暗。騒々しい雑踏の中を暗中模索しながらミツバチは、どのように情報を仲間へ伝えているのでしょうか。
わたしたちの情報化社会の中で、通信インフラ(ネット環境などの通信回線)はなくてはならない存在です。そもそもそのインフラがなければ情報を伝えることはできません。ミツバチの世界も同様に情報を伝える環境が必要です。そしてその役割を果たしているのが、蜜蝋(みつろう)です。
蜜蝋で作られた六角形の巣の形状は振動を波及させる性質があります。この性質を利用して、ミツバチは自らの体を小刻みに揺らし、振動をさせ、伝えたい情報を仲間に送ります。俗に言われる8の字ダンス(餌場までの距離を仲間に伝える方法)です。振動(情報)を受け取ったミツバチは、その場所へ蜜を求めて飛び立っていきます。
ミツバチ同士が情報を伝達する方法は他にも様々ありますが、蜜蝋を上手に使い、コミュニケーションを取る行動は、人間の叡智を超えた興味深い生態なのでしょう。
筆者:専務山田
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参考文献:「ミツバチの世界」 Jürgen Tautz著
