Part1 ミツバチの巣の形の謎
今回は、ミツバチが生み出す巣の形の謎について迫りたいと思います。
ミツバチの巣の形は、みなさんもご存じの通り、六角形です。六角形が隙間なく並べられた幾何学模様を、ハニカム構造と言います。街を歩いていると、お店のインテリアや建築物からふと見かけることもあるかと思います。
では、なぜ、ミツバチの巣は六角形になっているのでしょうか。それについて詳しく話していきたいと思います。
まず、巣の原料は、蜜ロウと言われるもので、油脂の一種であるワックスエステルが多く含まれる化合物です。
巣の建築を担当するミツバチは、腹部から蜜ロウを押し出します。出てきた蜜ロウを足で口元に移動させ、唾液(酵素)を加えながら、巣の壁を高く引っ張り上げ、自らの体を型(鋳型)にして円柱の巣を作っていきます。作業後、しばらくは円の形をしていますが、ミツバチが体を震わせ熱を巣に加えることで六角形の形が出来上がります。
ひとつの面を隙間なく同じ大きさの図形を並べて使えるのは、正三角形、正方形、正六角形の3つだと言われています。材料を消費する点から3者を比べた場合、より少ない量で最大の体積を囲うことができるのは、正六角形であることはこれまで研究してきた数学家たちが述べています。
また、強度にも優れており、衝撃を分散しやすく丈夫である事実もあることから、まさに巣の最適解をミツバチは生み出していると言わざるを得ないでしょう。
しかし、ミツバチはこのことを知っていて巣を作っているのでしょうか。既に自分の設計図を持っており、作る前から六角形にしようと考えているのか、それとも、作っていく中で自然と六角形になっていくのか…。人間には誰も知りえない「巣のミステリー」であり、それこそミツバチに聞いてみないとわからない未知の世界なのでしょう。
筆者:専務 山田
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参考文献:「ミツバチの世界」 Jürgen Tautz著
